キックショット(空クッション)はセーフティや隠れた後によく使います。
案外、適当に撞いたり、感覚派の人も多いと思います。私は、自分のなんとなくの感覚が信用できないので、完全にシステム使って数字で狙っていきたい派です。
試合では、隠された後にキックショット雑に撞いてミスして、取り切られるってパターンめちゃくちゃ多いです。相手に点与えないためにもかなり大事だと思います。
今回は、そんな数あるシステムの中でも、かなり使える部類のものを紹介します。
ただ、あくまでキックショットはコンディションに左右されるので要注意です。ラシャ、クッション、湿度等、様々な環境によって異なります。あくまで目安です。
突然ですが、下記の場合どのように撞きますか? 狙いは②番です。
②番へのキックショット1択だと思います。では、どのように②番への第一クッションを求めますか?
オーソドックスな方法としては、各ラインをクロスさせる方法がありますね。(言い方は知りません)
①「手玉の上クッションポイント」と「的玉」を結ぶ直線
②「的玉の上クッションポイント」と「手玉」を結ぶ直線
③交差するところの上のポイントを狙う
この方法でもぜんぜん問題はないのですが、この方法の難点は「アバウトになってしまう」ってことです。
図太く、キューでラインを引いて、それぞれのラインを引いてもいいのですが、試合中に早く撞けという状況だとアバウトにこの辺って感じで、目である程度の目安をとって、撞いてしまうことが多いです。
もちろん、上記の場合だと「ひっかけ」でも入るので、そこまで難しくないですが、もう少し精度を求められる時は大体で撞いてしまいます。
ただ、ミスしてしまうと相手に取り切られる可能性が高いので、最低でもタッチはしたいです。
今回紹介するのは、計算式である程度しっかり数字が出る方法です。
ただし、的玉が長クッション側にある場合のみ使えます。
今回の場合ですと、②番が長クッション側なので大丈夫です。
方法は簡単で、左側に①~⑤まで割り振ります。
手玉の高さを求めて、的玉との距離を測って、それを掛けて2足せば終了です。
上記で行くと、手玉の高さは3です。②(的玉)から手玉の距離は4です。3×4+2=14です。それを手玉の上の1ポイント10のラインで14のところを狙えばOKです。
捻りも不要ですし、バンキングくらいの強さで大丈夫です。
ただ、あくまでキックショットはコンディションに左右されることをご了承願います。
例題1
下記の場合はどうでしょうか?狙いは②番。これもキックショットで当てに行く方法が無難かと思います。
高さは、3です。距離は2番からの距離ですので、3.8くらいですが、4としてもいいです。
下記のように計算すると、13.4とでます。小数点が混じって計算できない場合は、整数で計算してから引いたりしても構いません。
おおよそ13のところが狙いとなります。
ただ、あくまでこれは②の中心なので、もう少し薄く当てたい等があれば、もう少し数を少なくしたりして調整できます。
また、球の速度や捻りでも調整はできます。
例題2
下記はいかがでしょうか?
私も以前は感覚で撞いてしまいます。守ってもいいですが、攻めるのであれば①番のバンクがよさそうです。
これは、長クッションに球はありませんが、球があると仮定して①番を手玉考えれば、バンクショットも同じ方法で適用可能です。
つまり、①番が手玉として計算すれば問題ありません。
あくまで①番を基準に考えます。(上記の場合は手玉はないと思ってください)
高さが2より少し上なので1.8、距離が3、掛けて2足すと7.4です。
おおよそ、7くらいのポイントに①を当てればバンクで左コーナーに向かいます。ほぼ直線で問題はなさそうです。(あくまでコンディションによる)
例題3
狙いは①番。
手玉と①との距離は5、高さは2.5です。掛けて2足すと、14.5。
手球から見て、約15ポイントくらいの場所が狙いとなります。
実践編
これは実際にあった配置です。
Jayson Shaw vs Shane Van Boening Turning Stone Classic XX 2013 の試合です。
狙いは右下の③番。これを頭で考えてください。
③番を当てるには、1クッションでは無理なので、短クッションの2レールか3レールのキックショットがいいかと思います。
おおよそ短クッションのコーナーの1.5ポイント上くらい。
ですが、まずはコーナーポケットを求めます。これは8ポイント離れているのはすぐに分かりますし、高さは3.5。
掛けて2足すと30。それだとポケットに入るので、あと少し足すか、順ひねりを少し加えます。捻らないとすれば、ざっくりですが33くらいでしょうか。
これは厳密には分かりませんが、実践して確かめていくしかないです。
弱く撞いてちょん当てのセーフティするには、もう少し球が伸びるため、少し小さい目に設定するといいかと思います。ただ、今回は遅い球だと1ポイントくらい伸びることを考えて、
当初の30で遅い球を撞けばちょうど2レールくらいになると予想します(あくまで画像を見た限り)
これくらいの感じだと、10秒はかからないと思います。
これは、ファイブアンドハーフシステムでも適用できますが、
今回はこちらの方が楽な気がします。
動画はこちら↓(該当の箇所から再生が始まります)
https://youtu.be/8NnjzaI-9bg?t=1113
練習問題
最後は、非常に嫌らしいショットです。狙いは1番。
こういうショットもミスすれば、取り切られて1ポイント与えてしまいます。
なんとしてでも、当てたい、あわよくば①をインすればこちらが取り切れるチャンスです。
計算はしませんので、自分で考えて試してください。
計算には慣れが必要ですが、計算さえできれば10秒かからないくらいで狙いが定められると思います。練習で試してみて下さい。
Comments
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