前回のエントリーに引き続きキックショットのシステムをお伝えします。
前回のキックショットは計算をする必要がありました。小数点が入った時とかはどうしても計算が難しくなったりします。
試合だと、計算に時間をかけたりしていられません。チョーク塗る10秒くらいに考えないといけません。
一方、今回は非常に簡単な求め方です。ただ、昨日に比べれば若干アバウトになってしまいます。
システムというほどすごいものではなく、単なる考え方です。若干感覚に近い部分はありますが、実践ですぐに使えます。
(ただ、あくまでキックショットはコンディションに左右されるので要注意です。ラシャ、クッション、湿度等、様々な環境によって異なります。あくまで目安です。)
突然ですが、こちらのショットはどうやって当てますか?
おそらくほとんどの人が答えられるかと思います。当てるだけであれば、二等辺三角形の丁度交わる点当てれば①に当てることはできます。(諸条件は除く)
上記が分かれば、今回のショットは使えます。
例題1
こちらはどうでしょうか。狙いは①番です。よく試合でもこのようなシーンは起こると思います。
手球と高さが違うと求めにくいですね。
下記のように考えるといかがでしょうか?
手玉と等列に並べて、的玉がその延長にあるとして考えます。上記の場合、等列に並べた丁度中央が狙いとなります。
例題2
狙いは①番です。ざっくりとは分かると思いますが、正確には分かりません。
下記のように考えるといかがでしょうか。
手玉と等列に①を並べます。4ポイント横に並べると、2ポイントのところが狙いとなります。
ただ、それだと半ポイントくらい手前に流れることが分かるので、半ポイントの中間の0.25ポイントくらい遠くが狙うポイントとなります。
ポイントとしては、極力分かりやすいポイント(キリのいい数字)を基準にして、そこからどれくらい離れているかを考えるということです。
こういう考え方をすると、それほど時間をかけずに考えることができます。
例題3
狙いは①番。これは結構嫌らしい角度です。
下記のように考えてみます。
手球と並列に3ポイント右に置いてみましょう。そうすると狙いは1.5ポイントくらいになります。
ただし、それだと半ポイントくらい右に(遠く)流れてしまいます。半ポイント左側にしたいので、0.25ポイント狙いが左側になるということです。
最終的には感覚になってしまいますが、目安としては結構便利になります。
例題3のような、ワンクッション目の角度が急な時は、(45°以下くらい)撞点は真ん中より半タップくらい下をバチっと撞くような感じだと狙ったところに行きます。
角度が急な時の撞き方もどうすれば狙い通りにいくか練習してみてください。
実践編1
これは実際にプロの試合であった配置です。
2018 大阪クイーンズオープン・ベスト8:平口結貴 vs 山内公子
ヒルヒルの場面で平口プロがスーパーセーフティをした後、山内プロが外すとほぼ負けが決まります。
これをどう狙うか考えてみたいです。
上記のシチューエーションは、「撞きづら」な上に縦のキックショットなので非常に難しいです。ただ、あくまで目安としての考え方になります。
1クッションで当てる場合、
手玉と並列に考えたときに、おおよそこれくらいだと当たりそうです。その半分の位置が狙いとなります。
ただ、1クッションで狙う場合は、短クッションとなるため、
0.1ポイントでもズレたり、少しでも捻りがかかったり、球の速度によっても相当変わってくるので、狙っても当てれるものではありません。
2or3クッションの場合、
個人的にはこちらの方が簡単なように思います。
2クッション目の狙いを考えて、どれくらいの並列だといいかなとイメージボールを考えます。
先ほどの考え方ですと、手玉の横軸の位置は0.5、並列に並べた時に理想となるラインは1.7、その間とって1.1くらいが狙いとなります。
(あくまで考え方なので、実際の映像と若干異なる場合があります)
ただ、このシーンでは撞きづらで上しか撞けないので、クッションとの摩擦の調整が必要となります。(この辺りを踏まえてもこのショットは非常に難しい)
実際の映像↓ (該当のシーンから再生されます)
thanks for mathilda onthehill / https://www.youtube.com/watch?v=L71_7LLXkcA
実践編2
大井プロと羅プロのジャパンカップの試合です。
狙いは①番です。
図にすると、
映像見る限り、1クッションでは当てれなく、2クッションで当てる必要があります。
これも同じで、下記のように考えるとイメージしやすいです。
①まず2クッション目でどこに当たれば①に当たるかを考えます。上記だと、黄色い辺りです。
②次に、並列で分かりやすいポイントを探します。右短クッションの3ポイントで考えてみると、間を取ると2.3。
ただ、これだと手前に流れる可能性が高いです。
もう少し近く考えると、1.6と2.6の間で2.1。ただこれだと遠いことが分かります。
これで、調整したところ、上記の2.2くらいがジャストかなということが分かります。
ただし、短クッションは上記でも示しました通り、0.1ポイント単位でも変わりますし、球の速度や捻りによってもかなり変わるので、それだけ難しいということになります。
あくまで目安となります。
実際の映像↓ (該当のシーンから再生されます)
2018AJC Naoyuki OI vs Lo Li-Wenビリヤード thanks for rackbyrack https://www.youtube.com/watch?v=rNpUW_iwNXE
まとめ
まとめると、並列で考えればどこのポイントが非常に分かりやすく狙えます。そのポイントからどれだけズレているかが分かればおおよその目安は分かり、大きく外れることはありません。
ただし、コンディションによっても変わってくるので、そのあたりは慣れていくしかありません。
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